VIVID FANTASY 

入居1年目

(1年点検時に撮影)

 

 


歯科医院併用住宅の建替えである。院長先生は、あと5年地域医療に務め、その後引退する予定である為、5年後に医院部分を近くの医大生に賃貸することが容易に出来るための平面構成とした。
 

例えば、レントゲンユニット部分には、ユニットバスを組み込み、バックヤード部分にキッチンを、待合室はそのままリビングに、などである。給排水管もほとんど再利用できるようにしている。
 


 

院長先生以外の家族スタッフは全て女性である。写真は全て住宅部分である。一見カラフルであるが、基調となる色は全てオフホワイトで統一した上、好みによりポイントでカラーリングしている。カーテンやファブリックなどでさらに楽しく演出する予定である。
 



医院部分初期計画案

 



 

★ S邸 〜医院併用住宅〜を振り返って 

歯科医院併用住宅が完成し引渡も無事に行われた。

建築中はトラブルに見舞われる事も無く、予定の工期内に引渡できたことにホッとすると同時に、大きな充実感も感じている。この建築計画を振り返ってみて、計画を進める上での大事なポイントを思い出しながら少しまとめてみた。

今回の建築計画は既存の歯科医院を解体撤去し、新たに歯科医院併用住宅を新築する計画である。当初よりオ−ナ−からは建築中も診療は続けられるようにしたいというご要望があり、仮設診療所を敷地内に設置することになった。既存の建物の解体工事や、診療設備を仮設医院に移設する手順など綿密に、医療器具の設置業者、工務店、解体業者、仮設診療所の設置業者そしてオ−ナ−と打ち合わせる必要があった。間違えるとやり直しは出来ない・・・。
既存建物を解体撤去した際、想定していた以上に土の減少が多く、それに伴う盛土工事や杭工事のレベルの変更などを現場にて行うこととなった。既存の建物の解体を行う場合はこうした事が時々起きる。レベルの変更は、斜線制限などに影響する場合があるので注意が必要である。

建物の間取りやデザインは現場見学会に何度もご来場いただくなど、ヒアリングをじっくり行い時間をかけて打合せを行う。“こだわり”や“提案して欲しい事”“問題点”などが明確になる。建物はデザインだけでなく風水などにも配慮した。外壁にあいている3つの風穴は風水の考えに基づく小堺の提案である。
建物の屋根形状やバルコニーは土井の製作した模型から最終的に決定した。そして素材についてもさまざまな選択可能な組み合わせの中から提案していく。提案の過程で生じた予算オーバーについても、ことこまかく、必要、不必要に分類して優先順位の高いアイテムを採用していった。
こうして設計、インテリアデザインにじっくり時間をかけた事がオ−ナ−のご満足にもつながったと思っている。

施工中は工事監理の安藤さんの卒の無いポイントを押さえたチェックのもと、工務店の那須建設がしっかりと現場管理を行う。那須さんはとにかく現場にこまめに顔を出しその指導力を発揮してくれた。職人に対してはとても厳しく指導することがスムーズな完成に結びついている。納材店に対してもしっかりとチェックしている。また、問題が出そうな事があれば、早めにそして必ず、連絡・報告・相談が我々の元にも来るので安心してみている事が出来た。

全体的に見て、多くの施工業者が、各々その技術力を発揮し、きっちり仕事をした事が良い工事に繋がったと思う。当たり前の事かもしれないがこうした仕事をする職人さん達には感謝である。
また、着工までの間にいかにもれなく中身を詰めておくかが非常に重要で、我々の行っている仕事がオ−ナ−の皆様の夢を形にするためには欠かせないものなのだと再認識できた点で自分にとり非常に有意義であった。
 

TOSHIYUKI YAMANISHI  2005.1

 



初期計画案
 



模型製作:土井敦子

 

(2004年11月竣工 設計期間 約1年)
延床面積:200.51u
DESIGN:FUMIHIKO KOZAKAI & ASSOCIATES