施工会社・工務店の方々へ


 

日本の伝統的な工法である「木造軸組工法」を主に施工されている工務店の方へのメッセージです。新たな展開のひとつとして、「枠組壁工法」に取り組まれてはいかがでしょうか。住宅の工法、建築材料はここ10数年来、めざましい展開をしております。選択肢も増えてきています。それに加えて、オーナーの住宅を建てることに対する「情熱」も以前より非常に高くなっております。また、これから家を建てようと検討されている方の「住まい方の変化」についても感じられている経営者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?鉄骨造、RC造は今回別におくことにします。
「枠組壁工法」の第一の特徴は、エネルギーの無駄遣いをしない「省エネ」と、地震国日本ならではの「耐震性」、この2つが、その工法上きわめて取り入れやすいことです。「省エネ」住宅といってもソーラーを取り入れたりする重装備のものではなく(ソーラーを採用すれば当然省エネになりますが、イニシャルコストとのバランスで考えなくてはいけません。)気密、断熱、換気を適切に施工するということです。在来ですと柱の外側に通気層だけ設けて外壁を仕上げる場合と、構造用合板を貼り通気層を設け外壁を仕上る場合では、前者は構造用合板の分コストがかかりませんが、耐震性と、室内側での気密性と断熱性は確実に劣ります。「枠組壁工法」では工法上スタッド(間柱のこと、在来では柱にあたります)の外側に構造用合板を張る事になりますので、必然的に耐力壁としての壁倍率が上がるわけです。さらにその「耐力壁」(在来のような筋違いだけのスカスカではない)の存在により、断熱方法も多彩な選択種の中から自由に選べるのが特徴です。スカスカでないので、現場発泡の断熱材、例えば、デミレック シーレクション 500など特別な工程をふまず、上棟後電気配線が終わればすぐ施工できます。外断熱通気工法を採用する場合でも、外壁の構造用合板が面一に仕上がっているので下地調整もほとんどいらず、断熱材をきれいに仕上げられます。気密、断熱が合理的に施工できるわけです。
これらはほんの一例ですが、材木の卸問屋によって価格がまちまちであったりすることがほとんどなく、無垢の柱が割れだしてクレームになることもありません。また、若い大工が多いことから、現場がきびきびしているのもオーナーからすると安心のひとつです。最近は進化したツーバイの設計が増えています。スパンを飛ばせるTJI工法、外壁に208(38×184)を採用した外断熱、RCとツーバイの混構造などです。さらに防火上の優位性から3階建ての共同住宅も今後増えてくるものと思われます。
さて、これらの優位性を持った「枠組壁工法」に挑戦してみようと思われましたら、コラボレーションでやってみませんか?設計者×施工者という対立概念ではなく共同事業としてです。アーキヴィジョンでは20年にわたり蓄積されたデザイン、構造、断熱、遮熱などのノウハウを提供します。