● ● ● ● ● 下駄箱 ● ● ● ● ●


 

1月に引き渡しを予定している「和楽3層住宅」の玄関ホールです。300角のタイル部分の土間は縦長に6帖の広さがあり、立て格子の建具がその土間をぐるりと囲みます。ここは下駄箱で、中に可動式の棚板を3枚入れていますので、約100足の靴が収納できるようになっています。障子には紙を貼りません。といいますのは、オーナーが仕事の関係で、かなりの量の靴を所有されており、それがどこにあるのか、玄関ホールから一目瞭然とするためです。だったらトーメイガラスを入れればいいじゃないかということになりますが、オーナーも僕もガラスのテカテカが雰囲気を壊すので却下しました。となると「匂い」の問題が残ります。そこで、壁仕上げの下地に備長炭のシートを貼り、匂いの拡散を少しでも防ぐようにしました。ご入居されてから匂いが気になる場合には、シースルーの紙を障子の裏側から貼ることにします。やはり紙がいいです。
ここでは隠さず見せるデザインとしながらも、「和」の雰囲気を壊さないようにしています。郵便受けもこの下駄箱の中に組み込んでいます。

2008年 師走