カントリーハウスの階段デザイン。ダイニングテーブルの他、その上の照明デザインも構造材をそのまま使い、現場で組み立てています。入居4年目に入り、ますます手作り感の雰囲気が増しています。15年後はもっと味わいを増していることと想像されます。天然木の擦れた傷や飴色に変色したパインの床が、しっとりと空間と呼吸しながら馴染んでいる。アジアンデザインやカントリーデザインは、やはり年月がある程度経過した方がいい。多少の荒っぽさがないと工業化住宅と変わりなくなってしまう。
テーブルの上の照明は、階段の格子の中にあるものと同じ器具で統一しています。裸電球に照らし出された素朴な感じです。1、2階共、色彩は生成り色の塗り壁にダークブラウンを基調としています。既製品をアレンジしただけの空間とは一味違った深みのある、そして愛着の持てる空間です。
階段材は212材(38×286)を段板に使用し、オスモカラーのウッドワックスでやや深塗りにしています。この塗料は刷毛にべっとりと付けないのが基本ですが、薄く何回かに分けて塗りこみ、濃い茶にさらに深みを出しています。
2007年 皐月
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