〜新しいスタイル ----------- 21世紀のアパート経営〜
ここ最近アパート経営のスタイルが変わりつつあります。今までどこにでもあるような大手メーカーのアパートが競争力を失い、それに替わり卓越したデザインと豊かな空間演出をそなえるデザイナーズ・アパートメントに注目が集まっています。
不況になればなるほど、入居者の目は厳しくなり、設備の一点豪華主義も通用しなくなりました。
彼らは豪華な設備も時間の経過と共に過去の物になる事を知っています。
彼らが本当に求めるのは、自分を取り巻く空間の心地よさ、すなわちそれは日常性と非日常性の実現、例えば"居ながらにしてのリゾート感覚"とも言えるでしょう。
アパートとは言え自分の住いに誇りを持ちたい、一戸建てに住む友人、知人に対し劣等感を感じない、言葉を替えれば"安い建売を買うくらいなら・・・"
と言う言い訳が出来る空間を望んでいるのです。それには大手メーカーのようなどこにでもあるアパートでは物足りません。
今まで設計事務所・建築家と聞いただけで高コストをイメージしていたかもしれませんが、実際に我々が手掛けているアパートは、大手メーカーと比較してもかなりローコストに仕上がっているのが現実です。今やアパートといえども建築家やデザイナーに依頼する時代です。
◆デザイナーズ・アパートのメリット◆
・ ローコスト:建築家がコストや現場をコントロールする事により、大手メーカーに比べ低コストを実現します。
・ 高い家賃設定:優れたデザインと豊かな空間演出により、相場に比べて高い家賃設定が可能になります。また相場に設定すれば高い入居率が期待できます。
・ 高い入居率の維持:年月を経ても味わいのある、優れたデザインと魅力ある室内空間により、他との差別化が出来、安定した入居率が保たれます。
・ 左右されない立地条件:アパート経営にとって立地条件は大切な要素です。
しかし必ずしも絶対条件ではありません。条件が悪くともそれを補う魅力ある空間があれば充分克服できます。そういうニーズは、地方においても着実に増えています。(牛久市M邸がいい例です。)
・
入居者の選択:高い入居率の確保は、入居者の選択が出来る事、すなわち質の低い入居者の排除につながります。とかく満室になりさえすればと思いがちですが"質のいい入居者の選択"これはアパートの寿命を延ばすだけに留まらず、入居者の高いモラルを維持する上でも非常に大切な事です。
・
入居者募集が殆ど不要:過去の私共の作品を例にとると、入居者の友人、知人が遊びに来て気に入り、"転居の際には事前に声をかけて"というケースが非常に多く"転居の前に入居者が決まっている"場合が殆どです。(牛久市M邸アパートは2年先まで入居予約が入っています。)
◆忘れてならない外構デザイン◆
直接家賃に反映しないと思いがちな外構デザイン、初期コストを抑えるためついおろそかになりがちですが、外構デザインが建物のイメージを一新し、また一層際立たせると言っても過言ではありません。コストをかけなくとも充分見栄えのするデザインはいくらでも可能です。入居者の第一印象は、建物の外観とそれを取り巻く環境(外構デザイン)です。これをおろそかにする事は入居者をみすみす失うことに他なりません。また、年数を経ても高い入居率を維持できる有効な手段である事も忘れてはなりません。
◆営業マンのウソ◆
住宅メーカーの営業マンが"オーナーさんが住むわけでないからこの程度で・・・"という話をよく耳にします。オーナーが住みたいと思わない(魅力を感じない)アパートに一体誰が住むのでしょう?こういう言葉を鵜呑みにして建てたアパートこそが競争力も無く、現在空室を抱えているアパートです。オーナーさえも住みたいと思う、いや思わせるアパート、それこそがこれからのアパート造りのキーワードです。
〜節税対策から利益を生むアパートへ〜
バブルの時代、節税対策と称し何の工夫も無い(競争力の無い)アパートが数多く建てられました。
不況の時代、節税対策はもちろんですがそれ以上に"利益を生むアパート造り"が問われています。
それは、必ずしも難しいことではありません。にもかかわらず実現出来ていないのは何故でしょう。
◆利益を生むアパートとは?◆
高品質・高デザインを維持しながら建物をローコストに仕上げる。
(そんな事当たり前だとお叱りを受けそうですが、その方法は後述致します。)
長期間高い入居率を確保する。(魅力あるデザインと空間演出がポイント)
相場以上の家賃設定を維持する。(魅力あるデザインと空間演出がポイント)
維持費のかからないデザインと素材選びを行う。
※住宅メーカーは、よく"フリーメンテナンス"と称し、全くメンテナンスがかからないような説明を致しますが、この世にメンテナンスが要らないものなどありません。
たとえ外壁がツルツルして埃が付きづらいとしても、風雨にさらされる限り必ず汚れは付くし、表面のツルッとした素材ほど汚れたときに汚らしくみえます。内装や設備についても入居者の使い方や時間の経過で相応に傷んできます。要はそのような事態にどう対処できるかを、設計の段階で充分に検討しておく事が大切です。実際に"フリーメンテナンス"という住宅メーカーの言葉を信じたがために外壁が薄汚れ、老朽化したアパートを見つけることは難しくありません。
◆ローコストのアパートを実現するには?◆
指名競争入札
経験、実績、経営内容等を考慮した上、複数の工事店に見積依頼をする、いわゆる競争入札を行うことにより価格抑制が可能となります。
また同時に、施主が工事店の責任者と面談をし、相性、見積価格等を検討の上、施工工事店の最終決定を行います。
見積もりのチェック
各工事店から提出された見積もりの数量・単価のチェックと内容の精査を行う事により、過分な見積もり部分を省き、ローコストを実現します。
※もちろん、シンプルなプランや総2階の家はローコストにつながりますが、それはたいした問題ではありません。それ以上に大切なのは、見積もり内容が真に適正であるかを判断し、同時に経済施工を工事店に指導できるかどうかです。
建設資材の直輸入
高品質かつ低コストの建材等(サッシ・ドア・フローリング等の木製建材・石材・タイル・設備機器等)は、積極的に海外から直輸入する事により低コストを実現しています。
部材ロスの削減
物には全て決まった寸法(定尺寸法)があります。その寸法を最大限に生かし、部材ロスを抑える経済設計がローコストにつながります。
※気に留める設計者は非常に少ないですが、けっこう馬鹿になりません。
設計者による現場監理
設計者が詳細の図面を作成する事により、施工業者や職人が自己の判断で都合のいい工事が出来ない環境を作ると同時に厳しいチェックと監理を
行います。これにより建物の高品質化が実現し、長期的にみてローコストにつながります。
私たちはこれらの手法や経験を踏まえ、21世紀のアパート創りをおこなっております。
"建築家とオーナーとのコラボレーション"これこそがこれからのアパート創りの新しいスタイルです。
「コラム」のクライアント登場(JUST TODAY HOUSE)もご覧下さい。 |